ページ

2012年11月23日金曜日

✰【INJ Essay】✰「What’s the craic? 天気は悪いが今日も元気!わかふぇよしみのゴールウェイ徒然草」Vol 21~「エスペラント語!」✰




「エスペラント語」


ゴールウェイってなんかスペシャルなところだよね、と普段からアイルランド人も含めた友達たちと話したりするのですが、
今年の夏、やはりゴールウェイって計り知れないものがあるところだなぁ、と思うようなことがありました。


ゴールウェイで結婚し、アイリッシュミュージックの日本人フィドルプレーヤーとして活躍している梁池真世さんの両親が日本からやってきました。
娘さんを訪ねてのゴールウェイ訪問、と思いきや主な目的は今年の夏ゴールウェイで行われた「エスペラント語」の国際会議に出席するためで、娘さんのマヨさんがたまたまゴールウェイにいるかたちとなりました。





マヨさん一家がわかふぇにご飯を食べに来てくれた折、いろいろお話をお伺いすることができました。

「エスペラント語」とは人口言語であり、誰でも簡単に習得できるように考案されている。
公式にはどの自然言語とも類縁関係にないため、どの人にとっても使用上歴史的背景や民族感情に左右されない。
世界中の人たちが母国語の次の2言語として使用することによって、アイデンティティを保ちながら誰とでも簡単に交流を計れる、非常にフェアな言語。
「エスペラント」とはエスペラントの単語で「希望する者」という意味。




今回のゴールウェイで行われた「エスペラント語ヨーロッパ大会」には28カ国、150人の参加者が集まりました。
そしてゴールウェイ出身の現大統領マイケルDヒギンスがこの大会のホストとなり、祝辞を述べたそうです。

歴史的に外国人が昔から多くいた、ゴールウェイには「welcome people with open arms」という精神があり、誰でも温かく迎え入れようとする気持ちがあります。
今回のエスペラント語大会の開催もその精神を体現したものとなりました。
つくづくゴールウェイってところは不思議で奥が深いです。

それでは今回は、エスペラントの日本代表、梁池洋子さんにゴールウェイでのエスペラント語大会の様子を紹介していただきます。








今回私たちが娘夫婦の住むゴールウエイを訪れた目的は、エスペラントのヨーロッパ大会に参加することでした。
エスペラントときいて今や国際共通語と答える人は多くないかもしれませんが、
今から125年前、ポーランド生まれの眼科医ザメンホフが言葉や民族の違いで人がいさかいを起こすことに心を痛め、
人類の国際語となる事を願って創案したのがエスペラント語なのです。


日本では日本エスペラント協会の設立は1906年、日本エスペラント学会の会員数が三千人を迎えた65年頃が人気のピーク。
とはいえ今でも100万人のエスペランチストが世界にいて年一回、世界エスペラント大会が持ち回りで各国で開かれています。

ちなみに昨年はデンマーク、コペンハーゲンにて参加者1100人 今年はベトナム、ハノイで開催され参加者800人弱 来年はアイスランド、レイキャビックで開催予定です。
そのほかに アジア大会、ヨーロッパ大会、それぞれ国ごとの大会等が開かれています。
日本大会は昨年、初の試みで日韓合同大会がソウルで開かれ、ことしは単独日本大会が北海道で秋に開催予定です。






 今回のヨーロッパ大会はテーマが”EUにおける言語学習。より多言語をより安く”。
130人ほどがヨーロッパ各地から、日本からは私たち2人。ヨーロッパ在住日本人一人、ブラジル人一人等が参加してソルトヒルにあるアダローンホテルで開かれました。
大会のテーマにそった講演は内容も難しく早口でもあり、それぞれの国の言語の特徴に慣れない私たちには歯がたたない状況でした。
半日遠足や半日市内観光で気分転換をしつつ再度挑戦、という感じです。
ヨーロッパ大会と違い世界大会の場合は同時進行で弁論大会、初級 中級 会話クラス講座、オークション、講演、大会大学、国際の夕べ、晩餐会、一日遠足、半日遠足、等多彩なプログラムで 自分に合ったメニューを選べるのですが、、、


 エスペラントでは同じ言葉を話すという親近感から旅行するとき相互助け合いのシステムがあります。
パスポルタセルボと呼ばれるもので、我が家に旅行者を受け入れても良いという人が登録しておき、世界中の人達が訪れるという事です。
私たちは登録していませんが、ベトナムのお嬢さん、ルクセンブルグの詩人、フランス在住の家族4人をお泊めしたことがあります。
普段外国の方と話す機会の少ない日本人にとって、とても良い会話の練習になります。
 
私が若いころ、友人と二人でユーレイルパスを使ってヨーロッパを四か月間旅したことがありました。 
”日本の若い女の子がエスペラントを少々話す”というだけで、各国のエスペランチストの家にお世話になりながら旅行できた事は、本当に ”エスペラントに感謝’” でした。
 
エスペラントは読み方がローマ字読みで文法も易しいと言われますが、基本的にヨーロッパ言語を参考にしている点で単語も似ている部分が多く、
やはり日本人にとってはそれほど易しいものではありません。それでも世界大会等でいろいろな国の人達と話していると、通訳なしで理解できることに感動します。
 
ミュージシャンの娘夫婦が出るということで、ゴールウエイ夏の目玉、アーツフェステイバルのパレードを楽しみにしていましたが、あいにくの雨でした。
しかし私たちのもう一つの目的である娘夫婦との再会は楽しい思い出となり、ゴールウェイでの滞在は中身の濃い充実したものとなりました。
  

梁池洋子(やなちようこ)







後から聞いたお話ですが、梁池さん御夫婦はエスペラント語が御縁で結婚されたそうです。
日本では今の所2000人ほどの会員がいるエスペラント語がきっかけとなって結婚し、その子供が何十年後かあと、日本とは全然違う場所、でもエスペラントの国際大会が行われるような場所にいたというのは、なんとも不思議でロマンティックなお話です。

世界言語を使いこなすお二人のお子さんは今、その血を受け継ぎ、世界人となり国際結婚をして、welcome people with open arms」のゴールウェイでアイリッシュミュージックのフィドルプレーヤーとして活躍しています。

今、ふと思いましたが、マヨさんの名前ってもしかして、エスペラント語でも意味があるのかしら??
・・・あったりして。(♪)



日本は紅葉の季節ですね。




今日も元気にまいりましょう♪

よしみ@わかふぇ 


Photo Courtesy:YOSHIMI HAYAKAWA

(アイルランド共和国現地 11/9ゴールウェイ電)


#スケジュール都合上、掲載が遅れましたことをお詫びいたします。







Cork City、Ireland Christmas Lights2012
(2012年11月20日撮影)


☨アイリッシュネットワークジャパンでは毎年恒例のクリスマスパーティーを今年も開催する予定です。日時は12/15土曜日、都内にて予定しております。
詳細決定しだい、皆様にご案内申し上げます☨












































今年のクリスマスプレゼント人気商品はコレ!モノポリー、:コークエディション!









アイルランド、コークのこの季節ならではの風物詩としてイブニングエコー社が毎年発刊するThe Holly Boughがあります。

街のスタンドに並び、来るべきクリスマスを家族や友人である種、コミュニケーションギフトとして買い求めるのです。
1897年から毎年発刊され、第二次世界大戦中のみ紙不足で発刊できませんでしたが、それ以外毎年元気に登場。
1924年発刊分からはバックナンバーがコーク市立図書館で閲覧できます。

アイルランドにとどまらず、世界に散らばったアイリッシュや、仲間から「元気だよ~!、君も元気か~」と便りが届くのをコーキーは楽しみにしているのです。

デジタル社会のご時世、今やオンライン版が世界のどこからでも購入できます。