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2013年4月20日土曜日

✰【INJ Essay】✰「What’s the craic? 天気は悪いが今日も元気!わかふぇよしみのゴールウェイ徒然草」Vol 26~ 「よしみアイルランド人になる!?」





「よしみアイルランド人になる!?」




この前とてもドキドキする出来事がありました。
今日はそのお話しをしたいと思います。

私のビザのお話は去年の冬のこちらのエッセイvol 13「ビザのこと」にも書きましたが、その後、人生最大のピンチ!と眠れなくなるくらいの窮地に陥った後、20125月にめでたく2つめのビジネスビザを取ってこの一年無事過ごしてきました。



先日、そのビジネスビザの更新をするために、法務省に連絡を取った所、
「あなたはアイルランド人になったからもうビザの更新の必要はありませんよ。」というお答え。
「え????・・・えええ!!!!」です。

ちょ、ちょっと、待って・・・。ちょっと待ってよ~



・・・でも、実はまったく身に覚えがないわけではありません。

というのも、去年、ビジネスビザの申請がどうにもならなかった場合も考えて、その関係の専門家のアドバイスを受けて同じ時期に帰化申請もしていたのでした。

まさか、あの時のことが今になって鬼門になるとは。。。













一年以上かかると聞いていた帰化申請。今回のビジネスビザの更新前に受理される事は全くの想定外でした。
最近になってその手続きが早くなったようで、なんと10ヶ月ほどで申請が通りました。
受理を知らせる手紙には「法務大臣の承諾により、あなたはアイルランド人になれます。つきましては、帰化費用を支払い、アポイントを取った上で宣誓セレモニーにお越しください。」



アイルランド国と日本国の大きな違い。
それは2つ以上の国籍を持つ「多重国籍」をアイルランドでは「認める」日本は「認めない」。
アイルランドでは私がアイルランド国籍を取得したとしても日本人であることを認めてくれます。
しかし日本では「他の国籍を取得した場合は、日本国籍を放棄しなければならない」ことが法律で定められています。



私がアイルランドに帰化してアイルランド人になったら、日本人ではなくなります。
どういうことになるか、と想像してみると・・・
日本人でなくなったら、今まで精力的に行ってきたアイルランドでの日本文化紹介イベント等が気持ち的にできなくなってしまう。有事の場合、日本政府が助けてくれなくなる(かも)。


私の両親はアイルランド人の子供を持つ事になる。
日本に帰る時はお客様として行き、入国の際のパスポートコントロールでは、「おかえりなさい」と言ってもらえなくなる。。。
今後、例えば老後とかに日本に住みたくなっても日本に住むのにビザが要ることになる。
自分の生まれた国なのに!?

そ、それはちょっと・・・。

















でも、ではどうしてそれを知っていて、わざわざ帰化申請をしたのか。
あの時の私は、もしビジネスビザの取得に失敗してアイルランドにいられる術がなくなれば、帰化もあり得る、と本気でした。
それほど、藁にもすがる思いでした。

自分自身の存在が否定される事、「自分がここに居ていいのか、いけないのか」はっきりしないことって、これほど恐怖で不安なことのなのか。。生まれて初めての経験でした。
今まで経験した他の悩みとは全く違った種類の、悩み。
どうしてこれほどまでの恐怖だったのか、後で考えてみたら「自分ではどうしようもない、変えられない事」だったからだと思います。

国家が「君は安心してここにいていいよ。」と言ってくれる事のありがたさ。
そういう安心した場所があるからこそ、何でも挑戦できるというものです。












この安心した状況を手に入れる為に、もしアイルランド人になるとしたら、それこそ、今までこの地でやって来た日本文化の紹介イベントなんて諦めなきゃいけなくなるでしょうし、アイルランド人として生きるのであれば、アイルランド語・アイルランドの歴史・文化を学び、もっとアイルランドを知らなきゃ自分のなかで筋が通りません。

そして、イベントをやるとしたら今度はアイルランドの文化を伝えるためのものでないとヘンな気がするし、それこそ、日本食の店やるのもいつか後ろめたくなってくるかもしれません。。


どの辺で折り合いをつけられるか?
・・・なんて一年前はぼんやり考えていたんですけど。。。実感としてなかったので、考えがまだまだ甘かったのです。

そして去年5月に無事ビジネスビザが無事に降りてほっとしました。


時は過ぎ、帰化申請の事はほとんど忘れかけていた今年の春、申請受理の通知が届きました。




























で、今回の一件となるわけですが、少なくともアイルランドの法務省は「君はもうアイルランド人」と言っている。
しかし、確かに2月に帰化申請の受理されました、との通知は受けているが、ビジネスビザを取得した今やはり自分は日本人でいたいと、その後の手続きは行わなかったので、私の認識では、「私はまだ日本人」。

しかし、彼らは「君はもうアイルランド人」と言っている。。。

ドキドキしてきました。
私ってもしかして法に触れる事をしている??

また眠れなくなってしまいました。


で、早速次の朝、去年アドバイスを受けた専門家に会いにダブリンに行きました。
前日から頭の中はぐるぐるといろんな考えが巡っていました。

どうして私ってなんでこう物事を難しくしちゃうんだろう??
アイルランド人になる選択しか残っていなかったら、わたし、アイルランド人に(気持ち的に)なれるのか??
私のアイデンティティは??
断ったらもしかして刑務所行き??



でもダブリン行きのバスに乗ったころから、
もう、しょうがない。
今までもいろいろ逆境はあったけど、なんとかなってきたから、今回もなんとかなるだろう。
逆境を吉に変える、そういう運勢を持っていると占い師から言われた事があるし。。
もう、考えても仕方ないので、気分を切り替えて天命を待つ事にしました。




オフィスが開く前にダブリンに着いて、ドキドキしながらアポを待ちました。
自分の状況を説明し、関連書類に目を通してもらった後、アドバイザーがこう言いました。
「あなたはまだアイルランド人には未だなっていませんよ。」
「法を犯しているわけでもない。」「ビジネスビザの更新はできるはずでず。」



あ~~~~、よかった。
とりあえず、法律を犯していない事に安心しました。
でも、ビザの更新ができるかどうかは、法務省から答えをもらうまでは、まだちょっと心配です。




















とんぼ返りでゴールウェイに戻り、もう一度法務省の担当者に連絡をし、帰化申請の手紙は受け取ったがその先の手続きをしていない事、日本の法律では多重国籍を認めないので、できれば今後も日本人の国籍を保持したまま、アイルランドに滞在しビジネスをし、文化活動も継続して行きたいと説明し、現行のビジネスビザを更新したい事を伝えました。



その結果、ビジネスビザの更新は可能、という返事と共に、それに必要な書類のリストが戻ってきました。

あ~~~~、よかった。
今度こそ本物の「あ~~~~、よかった!」です。

今回のビジネスビザの更新がうまく行けばまた更に一年は安心してアイルランドにいられる事になります。

あ~~~~、よかった!
普段の生活の不平不満がとてもちっぽけなことに思えてきました。
そして、また心機一転、がんばろう~!!と嬉しくなってきました。(わたしって単純。笑)


喉元過ぎれば熱さ忘れる、今は笑い話にできますが、「あなたはアイルランド人だからビザは要らない」と法務省から言われて友達に真剣に相談した時の話です。
ゴールウェイで一緒に育った(?)幼馴染のような存在の中国人の友人は2年前に帰化しています。


帰化しているから正確にはアイルランド人ですね(笑)。
彼女はアイルランド人と結婚しているので滞在には問題はないのですが、どこか海外に旅行に行く際にいつもビザの問題が付き纏って面倒なので、アイルランド国籍を取る事にしたと言っていました。


私が今回のことでパニックになっている時、「パディになるのも悪くないよ、この国には、アイルランド人になりたくって仕方がない人がた~くさんいるのに。。。
あんたは難しい人だねぇ。」と笑って相談にのってくれました。



ちなみに、帰化申請の受理を受けて アイルランド人となるために行われる宣誓式には毎週何百人という人たちがやって来るそうです。
難民を受け入れているアイルランドは、宣誓式に来るそのほとんどの人が黒人だと聞きました。
最近の不景気でここで生まれ育ったアイルランド人が仕事を求めてどんどん海外へ移民を始めています。
逆にそのギャップを埋めるように外国で生まれ育った新生アイルランド人はどんどん増えています。
これからアイルランドもどんどんアメリカのように多人種の国になっていくのでしょうか?






















アイルランドはもちろん大好きだからこそ、ここにいるのですが、わたしは日本人としてここにいて、日本人である自分に誇りを持って、こちらの社会にも貢献して生きてきたいと思っています。
海外にいると、日本では考えた事もなかったのですが、自分のバックグラウンドを考えなければいけないシチュエーションにたくさん出くわします。

そして、そのような場では、それぞれ違った文化背景や生活習慣を持ったひとたちに自分の事を伝える努力をしなければなりません。
と同時にその人たちのことも理解しようとする努力もしなければなりません。
そんな事を繰り返して来て、だんだん自分の国粋主義(?)が磨かれてきたんだと思います。
私にとってはナショナリティはアイデンティティを表現するひとつの手段です。



ひとりの日本人として海外で自分を表現してみると、日本そして、伝統文化や気質的なもの、国際的な評価、(これはすべて先人がちゃんとやって来てくれたおかげで)、たくさんの人に喜ばれ、評価される事が嬉しくて、日本人でよかった~と思うことが多々ありました。そしてネタの尽きない事!こんな国そう多くはないと思います。


(日本にいる皆さん、自信を持ってくださいね!そしてどんどん海外へ発信してください。)
もうひとつ、偶然日本帰国時に東京で震災に遭遇して、その際のみんなが取った行動を目の当たりにして、日本人としての誇りを持ったように思います。

わたしの起源はここです!って胸を張って言えるかどうか?
とりあえず、今回は安心していられる場所と自分の根っこの部分をキープするための筋が通りそうなので、この恩恵を充分に受け取りたいと思います。

ますます、商売も文化活動もがんばりま~す!



そして、あ~~~~。よかった♪ともう一回言わせてください。

さぁ、今日も元気にまいりましょう♪










追伸:

写真の本は毎年ゴールウェイに来てくださる歌人香川ヒサさんの新刊になります。
ゴールウェイの短歌の会今年で5回目になりましたがそれが縁で知り合ったゴールウェイの写真家の作品がカバーに使われています。

とっても素敵な一冊です。是非日本の皆様も手にとってみてくださいね。









































早川芳美@Wa Cafe


Photo Courtesy:YOSHIMI HAYAKAWA

(アイルランド共和国現地 4/18ゴールウェイ電)


















































2013年4月16日火曜日

✈【INJ Essay】✈SMJ代表小林直美のアイルランド紀行✈Phase Two~✈Where is my ticket?! チケットがないとギネスが飲めない?!✈








✈Where is my ticket?!✈
チケットがないとギネスが飲めない?!


翌日はアイルランド最古の大学、トリニティーカレッジへ。なんでもここの図書館に世界で最も美しい本といわれるケルズの書があるとか。図書館へは確か階下のお土産屋さんから入るようになっていたと思うが、そこへたどり着くまでにすでに建物の外でまだ開館して間もないというのに行列ができていた。そんなにすごいものなのか中ではもちろん写真撮影は禁止なので、ここに写真はないが興味のある方はネットで調べてみてほしい。確か、アイルランドのアイコンのひとつであるハープもガラス張りのケースの中にディスプレイされていたように記憶している。こちらは15世紀ごろのものだといわれている。

図書館から出た後、随分前に大学を卒業したせいかキャンパスを歩くと懐かしさも手伝ってもう少しトリニティーカレッジを探索したくなった。散策がてら、大学のカフェテリアでコーヒーをすすってみる。これだけでここの学生になれたような気がするから、不思議だ。



トリニティーカレッジのキャンパスで



さて、次はセント・パトリック大聖堂へ。この近くの井戸でかのセント・パトリックが洗礼を受けたとか。また、みなさんも一度は読んだことがあるであろうガリバー旅行記。実は、その作者ジョナサン・スウィフトが1713年から1745年までここで大主教を勤めていたそう。へ~っていうかガリバー旅行記、アイルランド人が書いたの?!ダブルの驚き。だが、どうしてもメジャーよりマイナーに目が行く私。この教会では小さい椅子に掛けられた手作りの刺繍オーナメントがかわいく印象的だった。




教会の中の小さな椅子たち




さて、ここで図書館や教会そしてこの次のギネス工場でも使える有料施設での
「入場券の買い方」を見てみましょう。

とりあえず、大人だけの旅で相方のも含め2枚欲しいということなら、
Two tickets, please.
で十分通じる。
しかし、私のように小柄だと未成年と思われることも多々あるので、(そういった意味でも念のためパスポートは常に保持)誤解のないようにきっちり大人二枚と伝えたいときは

Two tickets for adults, please.
ときちんとadult(大人)ということばを入れてみましょう。
もし、あなたが学生なら、
Do you have a student discount? (学割ある?
などと訊いてみてもいいかも。

もし家族で旅行していて子供がいる場合は、例えばこんな風に言えます。
Three tickets please – two adults and one child.(大人二枚、子供一枚お願いします)

アイルランドの通貨はEuroですので、
(That will be) 13 Euros, please.13ユーロです)などという返事が返ってくるでしょう。

ここで数字を聞き取るとき=発音するときのポイント
13thirteen アクセントは後ろのteeneeにつきます。
30thirty アクセントは前のiにつきます。

この聞き取りが難しいという方は、もしかしたら1330をご自分でちゃんと区別して
発音できてないという可能性があります。一度練習してみてください。
「発音できない音は聞き取れない」ので、正しい発音を知るということはリスニング力
アップにもつながりますよ。

少し掘り下げて、今度は英語でのくだけた価格の言い方に注目してみましょう。
例えば15.75 Eurosだったら、まず小数点の前までを読みます。
すると 15→Fifteen ですよね?
これに小数点以下の数字を付け加えます
75→ seventy-five
ですから、15.75  Fifteen seventy-five と読みます。

さあ、話は戻って、お待ちかねダブリン、ギネス工場へ。

このギネス工場、創設者であるアーサー・ギネスは「1759年に当時使われなくなっていたセント・ジェームズ・ゲート醸造所を年45ポンドの対価で向こう9000年間の契約で借り受けている」というから、さすが、元祖ギネス!やることが前人未到で半端ない。それにしても、9000年てあなた、地球がないかもしれないじゃありませんか?!でも、逆に、地球がある限り人類はギネスを飲み続けることができるかもしれない?!…それは安心。

さてさて、世界一飲まれているエールビール=ギネスですが、このギネス工場見学のハイライトは何と言っても、最上階の360度パノラマビューを楽しめるバーでのギネス試飲でしょう。ビールのクリーミーな泡の部分をtopといいますが、あの真っ黒なギネスの真っ白の美しいそのtopに、アイルランドの国花、シャムロックを描いてもらえるのも楽しみの一つ。(でも、実はこれ、味を語る上ではあまり好ましくない行為なのだとか)でも一度くらいは記念に描いてもらってもいいかもしれませんね。ちなみに、わたしは入場券であるガラス製のGuinness paper weightをどこかに置き忘れ、(たぶんトイレを出たところのベンチだと思う)、せっかくの最上階で無料ギネスをもらえなかった。ほぼ半泣き状態でパートナーのを少しもらいましたが、なんのために、はるばるここまで来たんだか。情けなさすぎる!みなさんは、くれぐれも私のように間抜けなことをしないようにご注意ください。










しかも、失くしたのはこれだけじゃない。この先でもう一つあるものを失くすのです。
でもそれはまた先の話に取っておいて、さて、最後になりましたが、忘れ物をしたときは
“Where is the lost and found?”(遺失物係はどこですか)と訊いて一応あたってみましょう。もしかしたら返ってくるかもしれませんよ。







わたしたちは「日本を学んで世界を渡ろう」のメッセージを発信し、
この国の英語教育を変えていきたいと願っています。
日本人が真の国際人になるためにこれからも日本を題材とした
日英バイリンガル教材の研究・開発・販売を行っていきます。
真の国際人になるための大前提は、まず、自分の国を知ること。
どうかわたしたちに賛同し、応援してください。

Supermom Japan was founded to make a change in Japanese English education. If your child was born to be Japanese and to learn English, it is very important for him or her to grow Japanese identity while they learn another language.
We believe that confidence will come to your child by learning the roots of Japan and Japan itself when he or she communicates in English.
This is why we research and develope bilingual learning materials for Japanese.Learn Japan, Be Global! This is the key to remeber. By doing so, you too can change the Japanese English education with us.



<つづく>


Ireland Finest Moments





☞管制官とのやりとりで頻繁に“シャムロック、シャムロック”と言っておりますが
シャムロックはエアリンガスのオフシャルな“コールサイン”です。