1990年代初頭、家族に会いに初めてアイルランドの地を踏んだ。
当時、欧州において最貧国と言われていたアイルランドがケルティックタイガーなる一大ムーブメントを経て、近代国家へと、エンジンを全開に前に進んでいった時代。
この地に住む日本人は極めて少なかったと思う。小泉八雲なるアイルランド人がいたことは知識としてあったが、その子孫が松江に在住していること、そして八雲が愛したトラモアという町がある、ということは知らなかったし知ろうともしなかった。
しかしアイルランドの自宅には日本語の小泉八雲の本が多くあり、何気なくそれを読んでいくうちに、「ひょっとしたらこの人が日愛の関係に変化をもたらすかもしれない」といういわば予見めいた感情があったのは確かだった。
それから四半世紀。
それは現実となる。
多くのアイリッシュが小泉八雲の生きた道、考えていたこと、頭に描いたものを共有し、それを後世に伝えようという、今までには無い何かが起きている。
それは一言では表せない、なにか大きなうねりのようなものだろう。
短命であったが、エネルギーに満ち、そしてオープンマインドであった彼の足跡は、確実に次の世代へと受け継いでいかれていく。
二度と振り返らない八雲の人生であったが、その子孫の手により、ここアイルランドに帰ってきた。
小泉八雲、アイルランドに帰る。
それは何を意味するのか?そしてどうこの機運を次へ、次へと継承していくのか?
それは我々世代に課された、いわば「宿題」のようなものかもしれない。
アイルランド首都ダブリン、八雲に多大な影響を与えたトラモアの海。
八雲の伝えようとしたことを頭に想い浮かべながら、今一度眺めてみたい。
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