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2011年7月24日日曜日

☆【INJ Essay】☆「What’s the craic? 天気は悪いが今日も元気!わかふぇよしみのゴールウェイ徒然草」Vol 3~「夏のゴールウェイ」☆



「夏のゴールウェイ」
 
先週からゴールウェイを代表するイベントGalway Art Festivalが始まっています。今年は711日から24日までの2週間。街全体がアート色に染まります。ゴールウェイアートフェスティバルはアイルランドを代表するお祭りのひとつで、毎年約10万人が参加するといわれています。地元ビジネスがスポンサーとなって地元のアーティストと運営し、ゴールウェイ市が全面バックアップして開催されます。期間中はアイルランド国内はもとより世界から選りすぐりの大物小物アーティストやパフォーマーがこの小さな街ゴールウェイにやってきて、演劇やダンスをはじめ、音楽、文学、ビジュアルアート、コメディ等さまざまな芸術を披露するのです。







またアーティストを目指す若者たちや芸術好きな人々も国内外からたくさんやってきます。街のいたる場所で、コンサート、お芝居、絵画や写真、彫刻等の個展、パブでは毎晩ライブミュージックがあり、路上ではパフォーマンス等が行われ、週末にはパレードと、2週間、目いっぱいアートな街となります。

 


今年のプログラムはこれです。








 



目抜き通りのShop streetQuay Street, High Street ではBuskers(バスカーズ)と呼ばれる大道芸人たちが出現して自分たちの芸を披露します。若者グループのロックバンド、フィドルを奏でる小学生の少年、エアーバンジョーを披露するおじさん、銅像あり、サーカスあり、風船おじさん、パペットショー、いつもここでバスキングしている地元メンバーに加え、各地から訪れたバスカーたちも出現します。限られたスペースを狙って、隙あらばという感じで其処らじゅうで大道芸をしています。








この時期人口7万人のゴールウェイの人口は倍になるといいます。
つまりゴールウェイの人口と同じだけの観光客がやってくる、ということですね。
最も観光立国アイルランドではアイリッシュも旅行に行きますので
「夏のアイルランドは観光客しかいない」というジョークさえあるのですが・・・





普段はスムーズに歩ける目抜き通りのshop streetも夏のこの時期は歩くのが難しいくらいに人でごった返します。冬の間、特に2月ごろなんかは雨風が吹きすさび、街全体が灰色になり、通りにはひとっこ一人みあたらない状態、目的地に向かって早足に歩く人たちがちらほら、なのですが(しかし、パブに入ってみると、人でいっぱい、という(笑))。

夏のゴールウェイはひとひとひとで溢れています。


7月はフィルムフェスティバル、アートフェスティバル、レースウィーク(競馬週)と大きなフェスティバルが続けざまにあり、近郊ではファミリー向けの小さなイベントが重なり合うように開催されます。学校も休みになり、働いている人たちも休暇を取る時期なので、アイルランド国内はもちろん、ヨーロッパの近隣諸国からも国内旅行気分でたくさんの観光客がおしかけるのです。そしてその観光客をターゲットにした商売人達もやってきますので、人口がぐーーんと増えるというわけです。今年は不景気にもかかわらず、観光客が増えているように感じます。観光業がゴールウェイの大きな資源なので、ありがたいことです。


アートフェスティバルの時期はもともとお祭り好きでちょっとヒッピーなゴールウェイですが、それがもっとパワーアップして楽しい時期です。ただでさえスーツを着て仕事をしてるビジネスマンが少ない街なのに(若干ここ数年で増えましたが)、アートフェスティバル期間中は地元の芸術家に加え各地からやってきた芸術家たちなのか、色とりどり思い思いのファッションをしている人が増え、こんな人たちの様子を見て歩くだけでも楽しいです。ジプシーよろしくひらひらしたカラフルな布を纏っているスピリチュアル系、ヒッピー系、ロック系、着ぐるみ系、フェイスペインティングを施してもらった子供たち、大まじめに花を頭にさしてる女の人、ショーの途中なのか衣装で街を歩く人たちもあり、街の中心地はそれ自体がステージのようです。誰もが自由に、人からどう見えるかなんか気にしていなくて、大人も子供も楽しそうです。


ラッキーな事に今年のアートフェスティバルは前半1週間は天気が良い(否、良かった。昨日から雨です、おまけに今日は特に寒い)のですよ~~。日本人にしてみたらまだTシャツ1枚で歩くには肌寒い気温なのですが、雨もなく、風も吹かず、太陽が穏やかに照っている、こういう日はどうなるか、というとですね。。一体皆、今日仕事休みなの?と言いたくなるくらい、たくさんのひとが昼間っからビール飲んでます。(笑)天気がいいとレストランやパブの軒先に出ているテラス席は満席になりでみ~んな飲んでいます。特に地元っ子が大好きな、アーティストも良く集まっているノクタンズパブの前にはテーブル席がたくさん出て、日差しの中ビール片手に本を読んでいるひとあり、友達同士でわいわいやっている人あり、ぼうっと通り過ぎていく人たちを眺めているひとあり、みんなsunshinepintを楽しんでいます。


はぁぁぁぁ、私も仕事じゃなかったら、一杯やりたいわ~と、気持ち良さそうに冷えたビールを飲んでいる人たちを横目に通り過ぎ、マーケットへ向かいます。そうです、アートフェスティバルは一年で一番人口が増える時期、そう、わたしにとっては、そして観光業で成り立っている街中心部のほとんどのビジネスにとっては一年で一番の稼ぎ時なんですよ~~。今年からアートフェスティバル中のマーケットも開催されるようになったので、私はこの2週間はカフェ事業とマーケット事業(事業というほどの規模ではないんですが)の2足のわらじで、なんとかこの不景気を乗り切ろう!と、がんばっています。


今日はマーケットで働いていて、いいことがありました♪鬼と魔術師がわかふぇ屋台に寿司を買いに来てくれました!
カフェの方も今日は開店から閉店までお客さんが途切れずに入ってくれて、ここ1年で一番の売りあげのいい日となりました。地元の常連さん、観光客とミックスな顔ぶれ。地球の歩き方に載ったおかげで最近は日本人のお客さんも増えました。ありがたいことです。今日はスタッフ全員休憩時間も短めで目いっぱい働く日となりました。でも閉店後の充実感は素敵です。みんないい顔で帰途に着きました。わかふぇスタッフは気立てがよくかわいくて、頭のいい人たちばかりで、感謝、感謝です♪

よおぉぉし、この後1-2週間の1年での最大の繁忙期がんばって乗り切ります!そしてこの繁忙期をもっと超えるような商売繁盛が続きますように!!


アートフェスティバルの事をもっと書きたかったのですが、わたしにとって夏はいつも働く時期なので、実はあまりよく知らないんですよ。(ごめんなさい)でもただ街を歩いて、いろんな人を見るだけでも、楽しいです。みんなの非日常を楽しんでいるワクワク感が街いっぱいに充満しています。わたしの出会った路上のアートフェスティバルを皆さんにもちょっとお届けできたら、と思いますので、写真添付しますね。

 

まだまだ楽しいゴールウェイの夏は続きます♪日本の夏のように暑くはなりません。(今日なんかあまりに寒くて冬の防寒用ジャケットでマーケットに出ていました。笑)
次はもうちょっとゴールウェイの夏のイベントについて紹介できるといいと思っています。


日本は暑いらしいですね、でも節電。みなさん夏バテとこころの疲れには気をつけて。震災以来みんなが少しずつ我慢していかなければならない状態が続いています。本当に何もできず、遠くから祈ることしかできないですが、なんとか乗り切って行ってください。日本はこの経験を通して今まで人類が経験したことのない域へ行けると思います。どうか諦めないで。何もできないですが、ウェブを通して今日のゴールウェイの北風をお送りします。

では、今日も張り切ってまいりましょう~♪





よしみ@わかふぇ 

http://www.wacafe.net/

Photo Courtesy:YOSHIMI HAYAKAWA

(アイルランド共和国現地 7/18ゴールウェイ電)