「春♪なのにぃ~~~♪」
今日は2月4日。日本の暦では「立春」。
二十四節気の「元旦」にあたる日です。
昨日の2月3日は「節分」。
「節分」とはもともと季節の分かれ目という意味で、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のそれぞれの前日を指していたということです。
昔は特にこの冬から春になる時期の「節分」を一年の始まりと考え、2月3日の「節分」は大みそかと同じように考えられ、豆を撒いて一年の邪気を打ち払い、また新しい年を健康に過ごせますように、と黒豆を食べるようになったのが、今で言う「節分」の風習になったそうです。
関西では節分の日に恵方を向いて太巻き寿司を無言でまるかぶりして願い事をすると願いがかなう、とされる「恵方巻き」を食べる習慣がありますね。
昨日の節分の日にはわたしも仕事の後に同僚とWA CAFÉで「恵方巻き」をもぐもぐ無言で食べました!
今年の恵方を調べてみたら、「東北東」。方角的にWA CAFEの中からまっすぐ外を見る方角がまさしくドンピシャリの「東北東」。
そして、しつらえたかのようにまるかぶり用の太巻き寿司もそこに待機・・・。
今年はなんだかいい年になりそうな、ヨ・カ・ン♪です。
私はアイルランドに着いた1年後の2002年からずっと毎週土曜日、ゴールウェイの聖ニコラス教会の脇で行われるサタデーマーケットで巻き寿司を売っています。
これがWA CAFEを始める前からずっとわたしがやっていたオリジナルのビジネスです。
お寿司を売り始めた時、マーケット内ではみんなぶらぶら歩きながら食べ物を食べているので、お寿司もその場でもぐもぐと食べてもらえるように、と太巻き寿司を切らずにそのまま恵方巻きのような状態で販売することにしました。
(未だに同じスタイルです。)
お寿司を食べ慣れているアメリカ人やオーストラリア人等のお客さんは、注文後そのまま袋に入れられて、「はい」と差し出される巻き寿司に「え?」と困惑したものです。
でも「ゴールウェイスタイルの寿司ですよ、手で持ってかぶりついて食べてください!」というと「あはは」と納得してくれました。
ゴールウェイのサタデーマーケットでは数えきれないほどの人たちと出会って、数えきれないほどの思い出がありますが、面白いエピソードがひとつあります。
その当時、ゴールウェイではフランス人でさえ(今ではパリのような大都市では大流行していますが・・・)寿司というものを食べたことがない人がほとんどで、わたしのお寿司が「人生初めてのお寿司♪」という人もかなりいました。
ある日、常連客のフランス人の女の子がやってきて言いました。「この前ね、里帰りした際にパリの寿司屋に行ったんだけど、寿司を注文したのに、なんか違うものが出てきた。。」
よくよく聞いたらそれは、ご飯のボールに生魚が載ったもので、それは(日本人にしたら寿司の中でも正統派の)「握り」に違いないのですが、彼女にとってのお寿司は、私の売ってる恵方巻きスタイルの寿司なんだね~、ホントは違うんだよ~と、結局2人で「あはは~」と笑いましたが、その時、なんだかとても愛おしいような気持ちでいっぱいになりました。
日本では今日2月4日の「立春」から暦の上では春、と言われますが、アイルランドも2月1日が公式的に春の始まりです。
最近ふとした瞬間に「あ、春が来た。」と感じることがあります。
日が長くなってきたのも関係があるのでしょうか。ふと春のにおいを感じる時もあります。
し・か・し、、、外に目をやると「いやいや、そんなの気のせいだったか・・・」と思わざるを得ないような現実。。。
・・・今日も大荒れに荒れております。。。
皆さんはご存知でしょうか?
今アイルランドが全国的に大変なんです。
今年は異常気象でお正月明けから各地で洪水被害が続出しています。
ゴールウェイも例外ではなく、1月3日、とうとうGalway Docksも決壊してしまいました。
朝6時、友達から電話で起こされました。
「何だろう、こんな朝早くに・・・。」
あまりいい知らせではないだろう、とドキドキして電話に出ると、その友達は言い難そうにしていましたが、
「…I am sorry….WA CAFÉ has gone….(わかふぇがなくなっちゃったよ)」
「え??どういうこと??」と聞くと「floods…(洪水)」
「え~~~!!!」と慌てて駆けつけると、なんとびっくり。今までに見たこともない光景。
WA CAFE前の道が川と化していました。。。港から水がぐんぐんと押し寄せくてる途中でした。
内心「またか。」(なんで「またか」なのかは後ほど・・)
と思いながら、店内にある冷蔵庫だのの電化製品をなんとかしなきゃ、と目まぐるしく考えなんとかしようとしているところへ友達が助けに来てくれました。
その間にもますます水かさがあがってきます。もうWA CAFEの入り口の3cm下まで水が・・・。
車が通ると波ができてその波が店内に入ってきます。
そうこうしている間ずっと外を見ていた友達が「大丈夫だから・・・。今何時?」と言うので、時計に目をやって、「6時30分」と答えると「もう大丈夫」と言いました。
満潮の時間を越えていました。ちょうどその頃、すっごい強風が海側に向かってビュービュー吹きつけていました。
まるで波を押し返しているみたい・・・。まさにカミカゼ・・・。
助かりました。
1時間後には何もなかったかのように、水は港の中へ戻り、通勤ラッシュになる8時過ぎには、いつもと変わらないドックスの風景。
とてもあんな洪水があったようには見えませんでした。
アイルランド人の良くも悪くもすごいな、と思うことはこういう時です。
あんな洪水を見て大慌てをして、市役所に電話して土嚢をお願いしているのはわたしくらいで、近所の人達は朝寝ていて洪水を見ていなかったのか、それほど大騒ぎはしていませんでした。
アイリッシュのメンタリティってあきらかに日本人とは違う、と、こういう時にすごく思います。
それがいいことなのか、悪いことなのかはなんとも言えないのですが。。。
なぜか、こういう非常事態のとき、アイルランド人は悠々というか、飄飄というか、のんびりというか、、、しています。
数年前の凍結した冬も、水の出なくなった住宅がかなりありましたが「凍結して一か月くらい水が出なかったよ。」
なんて普通に話している人が多かったです。トイレとかシャワーとかどうしていたのかな?と不思議に思っていました。
そういう事に対して、怒りとか不安とか不便に思う気持ちとかあまりないのかなぁ、と思います。
そうそう、まず市役所が警報を出して回ったり、警戒に回るってこともないんですよね。。。
知らなければ知らないで済んで行っちゃうような。。。
幸い、うちの店の周りは大丈夫だったのですが、ソルトヒルやコネマラの方ではかなりの被害があったようです。
友達のひとりは海の近くに置いておいた車がダメになっちゃった、と言っていましたが、これもわたしからすれば諦めが良すぎるような言い方でした。
この洪水の被害はゴールウェイだけでなく、コーク、ダブリン、ウォーターフォード等でも甚大な被害を被っています。
そして、これは終わったわけでなく、まだ現在進行形です。
今日の新聞の一面にも、洪水で車から出られなくなった女性が救出された、というニュースが取り上げられていました。
25年Galway Docksに住んでいる友達が「今までこんなことはなかった。」と言います。
詳しくは勉強不足で良く分からないのですが、どうやら今回の洪水は「高潮」と「風向き」と「強風」のミックスが原因で起こっているようです。
天気予報には最近「gale force gust(暴風)」という言葉が頻繁にのぼるようになりました。
ただでさえ風が強い国の天気予報が「暴風」というのだから、よっぽどのこと、と思っていただいたらいいでしょう。
個人的なことですみませんが、今日は私にとってとっても大事な日なのです。
今日の2月4日は私にとって、人生の「立春」なんです。
なんでも占い師に言わせると、わたし、この2年は「天中殺」だったらしいです。
この「天中殺」は神様も味方してくれない期間なのだとか。。。
それを言われた時に、なんだかすごく納得したのです。そしてすごく嬉しかったのです。「これは終わるのだ。」と。
自分でもどうもヘンだ、とは思っていましたが、この2年はビザのことを始めとして、自分の力どうこうできる事ではない困難に遭遇したり、
機械が次々と壊れたり、一生懸命やっていることが進んでいかないことがやたらありました。
だから、洪水に遭った時も「ああ、またか。」って思ってしまったんですけど。。
でも、占い師からその「天中殺」もこの節分で終わる、と告げられました。
カミカゼが吹いて助かったように、だんだんと神様が味方について来てくれるようになって来ているのでしょうか。。
外は今日も暴風雨ですけど、こころは「春」です。
長かった冬が明けます。
外も早く「春」来るといいな♪
今日も本当に徒然なるままにあっち、こっち、と話題が逸れましてすみませんでした。
みなさまにも楽しい春が訪れますよう、お祈りしております。
そしてアイルランドも早く洪水の被害から回復して、豊かなエメラルドグリーンの大地に戻るように、そして
今年は特に冬が厳しかったのでみんなが待ちに待っている春が早く来ますように。。
では今夜も洪水の恐れあり、とのことなので、ちゃんと土嚢を置いてちゃんとしてから帰ろうと思います。
では、今日も元気にまいりましょう♪
Photo Courtesy:YOSHIMI HAYAKAWA
(アイルランド共和国現地 2/6ゴールウェイ電)
Press Photo Courtesy
Kamil Krawczak
Joe Travers
Marie Coyne