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2015年11月9日月曜日

#WildAtlanticWay アイルランド 魂の里・西部コネマラを走る~語り:吟遊詩人・高畑吉男さん/ A Haven in the Heart of Connemara,Reunion Malachy Bodhran










 はじめまして、アイルランドの神話や伝説、民話を語っています、高畑吉男です。
2005年にダブリンに1年在住、UCDに通いつつ神話の舞台を巡り、以降、毎夏、西部コノハトを中心に滞在しつつ、アイルランド語を学んでいます。

語り部という仕事柄、本だけでなく、その土地で、実際に地元の人が語り継いでいるお話にとても興味があります。お話を聞く、語るという意識的なものではなく、なにかのついで、それこそお酒の場で不意に飛び出すようなお話。
なので、僕はできる限りパブに行き、地元の人と話すようにしています。得にゲールタハト、アイルランド語使用地域に残るお話には、心から惹かれます。
アイルランドは、どんな田舎町でもパブがあり、夜ごと、お酒の大好きなおじさんたちが集まっているので、取材の場所には事欠きません。

「なんだお前、日本から来たのか? え? アイルランド語を勉強してる? 物好きだなぁ!」

大抵、おじさんたちはそう言って、目を丸くして驚き、でも、どこか嬉しそうに相好を崩すのです。

「なにか、この辺りに伝わるお話とか知ってる? いわゆる妖精譚みたいな」

おじさんは、何かあったかな~と首を傾げ、「俺なんかより、××の方が詳しいんだけどなぁ。ああ、でもヤツはもう酔っ払ってるしな」とカウンターの隅で、壁にもたれ掛かるようにしてウイスキーをチビチビやっているおじいさんを指さすのですが、それでも、小咄のように短い土地のお話を聞かせてくれたりします。

アイルランドの語り。
とても素朴で、いわゆるショーアップされたストーリーテリングとも、日本で盛んな読み聞かせとも違う、不思議な語り口です。遠野などで囲炉裏端で聞くお話と雰囲気が同じなのは、昔は暖炉の前で語られていたからでしょうか。

アイルランドの人たちは、話す、お喋りするということをとても大切に、なにより楽しんでいると思います。パブに行くと、それこそ金曜の夜などに行くと、もう大変な賑わい。昔は男性しか入れなかったそうですが、今では、老若男女問わず、ギネスやエール、ウイスキーを傾けつつ、話し、笑い、時には喧々囂々と、思い思いお喋りを楽しんでいます。

僕が初めてアイルランドのハブに行った時、少し驚きました。
それは、みんなただ『お酒だけ』を飲んでいるからです。

日本には居酒屋文化というものがあり、食事や酒肴と一緒にお酒を楽しむのが当たり前ですから、それこそ屈強なアイリッシュがおつまみも無しにパイントグラスを傾けているのにはちょっとビックリしました。

もちろん、レストランが併設されているパブもあり、時にはフィッシュ&チップスを摘まみながらということもありますが、それでも、メインはお酒。ちょっと小腹が空いても、カウンターで売られているポテトチップスの小袋を開けるくらい。日本だと各テーブルにお皿がズラッと並んじゃいそうですよね。

そして、夜が更ければ更けるほど、みんな元気! もう、同じテーブルで話している人の声が聞き取れなくなるくらい。

「ごめん、もう一回言って!?」
「だからさ~」

お互い身を乗り出して話すこともしばしばです。

パブにはもちろんカラオケはありません。代わり?にジュークボックスがある。他に娯楽と言えば、時々ビリアード台やスロットマシン、ダーツがあるばかり。それも時々若い人たちがやっていたりしますが、たいていの人はお話に夢中。
そうなんです。パブは話しに来るところなんです。ビールは話の肴。話して渇いた喉を潤す為にある。そう思えたりします。

でも、そんなパブの喧噪ですが、不意にお話がぴたりと止む瞬間があるのです。
それは、誰かが歌い始めた時。
特にアイルランド西部はSean-nós(シャンノース)というアイルランド民謡が盛んで、誰かが歌い始めると、みんなお喋りを中断する。歌い始めたことに気づいていない人が居ると「シーっ」と教えてあげる。誰もが耳を傾け、歌い終わると、拍手を送り、また何事もなかったかのように話し始め、賑やかさが戻ってくる。

でも、これが楽器演奏だと話は別。もう構わず喋り倒しています。それこそBGM扱い。じっくり耳を傾けているのは、演奏者の席近くの人たちくらい。後はみんなお喋りに夢中。

歌や詩は、歌詞、言葉が大事ですから、当たり前と言えば、当たり前ですが、初めて目の当たりにした時は、ちょっとした感動を覚えました。

アイルランド語は、もともと文字がなかったと聞いています。それを、あのケルズの書などを書き記した学僧たちが、発音からラテン語に当てはめたのが、表記の始まりだとか。

アイルランド語を学んでいて、文字列から音が想像できなくて、とても困ることがあります。PhoenixのPのように無声音が多々あったり、前後に来る単語で、音が変わったりする暗音化や軟音化など、もう大変です。
僕が四苦八苦しながらそれを読むと、なんだかしっくりこないのですが、同じ文章を地元の方が読むと、それはそれは流れるように聞き心地が良いのです。もちろん、ネイティブの方が読むのですから当たり前ですが、アイルランド語の心地よさは、音楽的な言語といわれることのある中国語やイタリア語とはまた違った独特な響きがあるのです。素朴で、温かみがあって。特に、今はもうほとんど絶えてしまった暖炉の前で語られていた語り部といわれるおじいさんおばあさんの語りを聞くと、しみじみと、アイルランド語の滋味溢れる良さが分かります。その心地よさのために、この難解な音変換があるのだろうな、と思います。
僕はアイルランド語は『語るため、話すため』にあると思っています。もちろんそれはどの言語も、意思疎通のために存在しているのですが、それだけではなく、もっと本質的に話す、語ると言うことに対して情熱を感じられる言語。

以前、とある田舎町のパブで聞いたお話です。

「英語は商売の言葉で、ドイツ語は法律の言葉。イタリア語は恋を語る言葉で、スペイン語は神に祈る言葉。そしてアイルランド語はお話を語る為の言葉なんだよ」

この理屈が、本当かどうかは分かりません。でも、エールのほろ苦さを感じながら耳にしたこの言葉は、僕の深いところに響きました。

言語は、それを使う民族の魂・スピリットとも言われます。アイルランドの人たちは、本当に話し好きで、語ることを大切にしてきた。だからこそ、もしかしたら、文字にするということを忘れるくらい、面と向かって話すというライブ感を大切にしていたのかも知れない。

その思いは、スピリットは、アイルランド語話者が減ってしまった今でも、アイルランドに根ざす人たちの中に脈々と残っている。それを感じに、僕は夜ごと、パブに出向くのです。
もちろん、お酒好きというのもありますけどね。

































妖精丘の吟遊詩人/妖精博士・高畑吉男 ストーリーテ ラーズ・オブ・アイルランド 正式会員 日本ネイ チャーゲーム協会 ネイチャーゲームリーダー   経歴 日本で唯一の妖精博士として、またアイルランドの妖精譚、神話を語る 吟遊詩人として精力的に活動中。 2010年、アイルランドに妖精学の為に留学。 スライゴ、ゴールウェイ、北アイルランドなど、アイルランド神話の舞台を歴訪。 ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンにて民俗学をPeter Mcguire氏に師事。 その後も、アイルランドと日本を行き来する。 2012年、Storytellers of Ireland(アイルランドのストーリーテラー協会)に正式登録される。 2014年より毎夏、ゴールウェイ大学にてアイルランド語を勉強、またアイルランド語の詩歌にも着手。 語り それは民間芸術。舞台とも朗読とも違うものです。特別な演出もなく、ただ語り手の声、表情、仕草。そして時々つま弾 くハープの音だけで語ります。言うまでもなく、語りに形はありません。語り手が「おしまい」と言えば、その場で虚空 に消えてしまいます。けれど、聞 く人の心の深いところで残響し、時に癒し、時に励まし、気持ちの柔らかいところに潤いを与えてくれます。きっとそう いう部分に、妖精は訪れるのだろう、と思っています。 堅苦しいことはありません。妖精が出てくる落語、そう思って耳を傾けてみてください。もしかすると彼らの姿が垣間見 られるかもしれません。 レパートリー 妖精たちと農夫、狩人と女神などの、あちらの世界とこちらの世界との交流を感じさせる妖精のお話がメイン。 知恵比べなど、クスっと笑えるものから、少し怖いお話まで。親しみやすく、そこに妖精がいるかのような語り口が特 徴。中でも小人と人魚のお話が好評です。 場所 関東周辺のカフェ、ライブハウス、サロンなどを中心に、昔の語り部のように、語り手と観客の近い舞台がモットー。 2012年から福島、岐阜、大阪などの地方にも進出。また生涯学習の一環として大学などでも語る。 吟遊詩人の肩書きの通り、声がかかれば予定の許す限り旅に出ます。













The Wild Atlantic Way continuous along narrow roads with the powerful Atlantic on one side and the rocky landscape of the Twelve Pins and the Maamturk Mountains on the other side through „the wild heart“ of Connemara. The strong howling winds coming in from the ocean accompany one along this exhilarating drive.
This is also another Gaetacht region. Over half of Ireland's Irish speaking population live in this area. The Irish language, culture and traditions are particularly cherished and protected in this area. 











































































Sky Road


An outstanding coastal viewing point providing long views along the Connemara coastline and a popular location to witness some breathtaking sunsets over the Atlantic. The steep ascent along the coastal edge provides a wonderful vantage point with panoramic views of Clifden Bay and its many islands.











































Malachy Kearns is Ireland's King of bodhran maker.Better known as "Malachy Bodhran," his company, Roundstone Musical Instruments, in Co. Galway, was set up over 30 years ago in the picturesque fishing village of Roundstone on the shores of Connemara.



The bodhran (pron. bow-rawn), is one of Ireland's oldest musical instruments. The translation of this Gaelic word means "deaf" or "haunting." A bodhran is traditionally an 18-inch single-sided drum, with a frame of Irish beechwood and a tautly-stretched Irish goatskin, a very tough material with its all-important and energetic "bounce back" to give the required sound when struck with a two-headed wooden beater known as a "cipin'," the Irish word for "little stick." The bare hand can also be used. With proper treatment these drums should hold their tension for a lifetime.

He has made special stage drums for the hugely successful show, "Riverdance."and Monster film “Titanic”  performing "An Irish Party in Third Class"by Celtic band Gaelic Storm.

Roundstone -  a picturesque 19th Century Coastal Village with a lovely Harbour and The 12 Bens as a back-drop. Location for several movies – including ‘The Mackintosh Man’, ‘Into the West’ & more recently ‘The Matchmaker.

Malachys wife Gifty Lawson Kearns also gave me a hearty welcome.

Lets taking the Great Irish Roadtrip. Roundstone, Clifden~ Home of Malachy Kearns,The King of Bodhrán